「シャンプーを使わないなんて、本当に大丈夫なの?」そう思う人も少なくないだろう。
だが、ちょっと待ってほしい。
実は、湯シャンには頭皮の常在菌バランスを整え、皮脂の過剰分泌を抑える、意外なメカニズムがあるのだ。
この記事では、湯シャンの基礎知識から、その効果、正しいやり方までをご紹介する。
あなたの髪と頭皮が、本来の美しさを取り戻す一助となれば幸いだ。
湯シャンとは?効果とメカニズムについて

湯シャンとは、名前の通りお湯だけで髪や頭皮を洗う方法のことである!
稀に「髪を洗わない行為」と勘違いする人もいるためここは明言しておきたい。
そして、シャンプーをやめて湯シャンに切り替えると、髪と頭皮が持つ本来の力を取り戻せると言われてる。
💧 湯シャンとシャンプーの違いとは?
項目 | 湯シャン | シャンプー |
---|---|---|
洗浄成分 | お湯のみ(適度に皮脂を残す) | 主に界面活性剤で洗浄 |
皮脂の分泌量 | 自然なバランスに戻る | 洗いすぎて逆に過剰分泌する |
髪の仕上がり | しっとり&ハリが出やすい | さらさらだが乾燥しやすい場合もある |
コスト | ほぼゼロ | シャンプー代がかかる |
ここで重要になるのが、市販のシャンプーに含まれる「界面活性剤」だ。
界面活性材は「水と油を混ぜ合わせ、油汚れを落とす成分」となり、シャンプーのみならず洗剤、化粧品に含まれていて、汚れを泡と一緒に洗い流す働きがある。
日常生活に欠かせない便利な成分である一方、市販のシャンプーの多くに含まれる界面活性剤は、洗浄力が強いものが多く、問題を引き起こす場合がある。
🧴 シャンプーの「洗いすぎ」が髪と頭皮に与える悪影響とは?
汚れや脂をキレイに落としてくれるのであれば問題ないのでは?
…今まではそう思われていたが思わぬ弊害があったというのが湯シャンの始まりだ。
ヒトの頭皮には本来ある程度の皮脂が存在していることが自然な状態である。したがって、界面活性剤を用いて「不自然に」皮脂が根こそぎ落とされると、頭皮としては異常事態ということになる。
さらに、頭皮が乾燥すると、かゆみやフケといったトラブルの原因にもなりかねない。
こうなると、頭皮は頑張って皮脂を補おうと過剰分泌するサイクルに陥ってしまう。
1️⃣ シャンプーで皮脂をゴッソリ落とす
➡ 必要な皮脂までなくなる
2️⃣ 頭皮が「皮脂が足りない」と判断
➡ 過剰に皮脂を分泌して補おうとする
3️⃣ でもまたシャンプーで根こそぎ落とす
➡ 頭皮がさらに頑張って分泌する…
では、どうすれば良いのか? ここで湯シャンの出番だ。
湯シャンは、シャンプーの「洗いすぎ」による悪循環を断ち切り、頭皮本来の機能を回復させることを目指す。
- 適度な皮脂を残すことで、頭皮の乾燥を防ぎ、かゆみやフケを予防する。
- 常在菌バランスを整え、頭皮環境を健やかに保つ。
- 皮脂の過剰分泌を抑え、ベタつきを軽減する。
🛑 抜け毛、薄毛の原因に?シャンプーが毛根に与える影響

こうした背景から、日常的にシャンプーを使うことで頭皮が常に過剰に働いている状態となる。
こうなると…「毛根が皮脂分泌に追われる → 栄養供給が不足する」という状態に陥る。
毛根は皮脂の生成もサポートするけど、シャンプーで皮脂がなくなると**「補充せなあかん!」と優先して皮脂を作り続ける**。その結果、髪を成長させる栄養供給が後回しになってしまうわけだ。
こうした栄養不足が続くと髪の成長が妨げられ、細くてコシのない髪が生えやすくなる。
これが進むと、抜け毛や薄毛の原因になることもある…というか筆者がそれだった(説得力)。
🌱 湯シャンで頭皮の自己回復力を高める!そのメカニズムと効果
湯シャンは、頭皮が本来持っている自己回復力を引き出す方法だ。
それは、最低限の皮脂を残しながら汚れを落とす、というシンプルなメカニズムによるものなのだ。
湯シャンによって、頭皮には必要最小限の皮脂が保たれるため、皮脂を過剰に分泌する必要がなくなる。
こうして、髪や頭皮が本来持っている回復力をサポートし、毛根に対して適切な栄養供給が行われるようになるというわけだ。
📚 【シャンプーの歴史から見る、頭皮ケアのあり方】
現代では当たり前となっているシャンプーだが、実は日本における歴史は意外と浅いようで、
液体シャンプーが登場したのは1950年代、毎日シャンプーする習慣が普及したのは1970年代ということらしい。
ということは、人類の長い歴史から見れば、シャンプーが一般化したのはごく最近、ほんの一瞬の出来事と言っても差し支えないのかもしれない。
湯シャンを語る上で、頭皮の皮脂バランスは非常に重要なポイントであり、
そして、この皮脂バランスを整えることこそ、湯シャンの目指すところなのである。
では、湯シャンによって、髪と頭皮はどのように生まれ変わっていくのだろうか?
湯シャンの始め方と効果を実感するまでの期間|初期~安定期

湯シャンは始めてすぐに効果が出るわけではない。
ここまでのメカニズムを踏まえて、湯湯シャンに切り替えるとどのように頭皮状況が変わっていくのかを記載する。
なお筆者は2年以上の湯シャン生活を維持しているため一定の説得力を持っていると思ってもらって差し支えない。
🌱 湯シャン初期のベタつき、臭いは?乗り越え方と注意点
頭皮💬「毎晩皮脂おとされるから皮脂を大量に出さなあかん!」
シャンプーをやめてから頭皮サイクルが正常化されるまでは「移行期」とも呼ばれる時期。
個人差はあるが、筆者の場合は1週間ほど所要した。
✅特徴は…
- 皮脂が多く分泌され、頭皮がベタつくことが多い
- 髪がごわつく感じがして、セットしにくい
- ニオイが強くなる
これは頭皮がまだ「皮脂を大量に出さなあかん」と勘違いしてるからだ。
シャンプー生活に合わせて皮脂の分泌量が多い状態でシャンプーをやめたら、そらこうなる!
でもここで焦らんことが大事!
この時期は頭皮がシャンプーなしの生活に慣れていく準備期間なのである。
🍃 湯シャン移行期(中期)の変化は?いつまで続く?
頭皮💬「おっ、毎晩皮脂残ってるやんけ!ワイもう頑張らなくてええんか…?」
個人差はあるが、1~2週間頃になると頭皮環境が好転し始める。
簡単にいうと、髪が清潔さを取り戻す。
✅特徴は…
- 皮脂の分泌が落ち着き、ベタつきが減る
- 髪に自然なツヤが出始める
- ニオイもほとんど気にならなくなる
この時期が来ると「湯シャンでいけるやん!」と感じ始めるはずだ。
🌳 湯シャン安定期で美髪に!効果と理想の状態
頭皮サイクルが正常化してしばらくたつと、頭皮と髪が完全に安定する。
中期に見られた髪の清潔さに加えて、髪の状態改善が色濃く感じられるはずだ。
✅特徴は…
- 髪が太くなり、ハリとコシが戻る
- 髪が頭皮にしっかりと根付き、抜けにくくなる
- 髪のまとまりが良くなり、ブラッシングが気持ちいい
湯シャンの効果を実感すると、シャンプーを使っていた頃が懐かしくなるかもしれない。
✍️ 湯シャンの効果はいつから?安定期までの期間と個人差
湯シャンは最初の移行期をどう乗り越えるかがカギだが、再生サイクルを理解していれば大丈夫。
ただし、ここにたどり着くまでの期間は人それぞれ。
「どのくらいで安定するか」はその人の頭皮の状態や生活習慣に大きく左右されるため一概には言えない。
これを前提に、筆者が実際に湯シャンを導入し2年以上継続している奮闘記も併せて参考にしてほしい。
🧑🎤 湯シャン実践者から学ぶ!おすすめ書籍と成功の秘訣

ここまで湯シャンのメカニズムや遷移を記載してきたが、筆者の言うことを鵜呑みにするのも難しいだろう。
したがって、筆者以外での湯シャン実践者や湯シャンについて解説した書籍を紹介したいと思う。
あの有名人も湯シャン実践者!効果と方法を紹介
公言している有名人は実はそれなりにいる。
公言のしづらさを考えると他にももっといるのかもしれない。
1️⃣ 福山雅治 🎤🎬
長年湯シャンを実践していることで知られるシンガーソングライター・俳優。
肌が弱いためシャンプーを使わない生活を送っている。
- 肌が弱いため、シャンプーを使用しない
- 湯シャン歴が長い
- 体もお湯のみで洗うことがある
2️⃣ タモリ 📺♨️
独自の「タモリ式入浴法」を実践しているタレント。
その中で湯シャンも行い、肌の健康を保っている。
- タモリ式入浴法を実践
- ぬるめのお湯に長時間浸かる
- 肌の常在菌を保つことを重視
3️⃣ 妻夫木聡 🎥🧴
肌が弱く、シャンプーによる頭皮トラブルを避けるために湯シャンを始めた俳優。
必要に応じてシャンプーも使用する。
- 肌が弱く、シャンプーで頭皮が荒れる
- スタイリング剤使用時はシャンプーを使う
- 湯シャンで頭皮トラブルが改善
4️⃣ ローラ 🌿✨
美容と健康への意識が高く、湯シャンも取り入れているモデル・タレント。
ライフスタイルに合わせてシャンプーと使い分けている。
- 美容・健康への意識が高い
- SNSやインタビューで湯シャンに言及
- 髪の状態に合わせてシャンプーと使い分け
5️⃣ YOU 💇♀️📖
以前から湯シャンを実践していることで知られるタレント。
テレビ番組や雑誌で、自身の美容法として紹介している。
- 湯シャン歴が長い
- 美容法の一つとして湯シャンを紹介
- 自然なヘアケアを好む
📚 湯シャン本のおすすめは?専門家と実践者の知識から学ぶ
あまり多くはないが、湯シャンに関しする本もある程度出版されているため、もっと詳しく知りたい場合は以下の書籍がおすすめだ。
『シャンプーをやめると、髪が増える!』(宇津木龍一 著)
概要: 「シャンプーが髪や頭皮に良くないって本当?」「湯シャンってどうやるの?」そんな疑問を持つあなたへ。皮膚科医が科学的根拠に基づいて、湯シャンの効果と正しい方法を徹底解説。今日からできる、髪と頭皮に優しいヘアケア入門書です。
📝内容の特徴:
- 皮膚科医が、湯シャンのメリット・デメリットを医学的に解説
- 具体的な湯シャンの方法(お湯の温度、洗い方、頻度など)を詳しく説明
- シャンプーの成分が頭皮に与える影響についても言及
- 薄毛や抜け毛、頭皮トラブルに悩む人にもおすすめ
💬というか筆者の湯シャン知識も大部分はここから。お世話になりました。
まとめ
今回は、湯シャンのメカニズム、効果、実践方法、注意点、そして湯シャンを実践している有名人やおすすめ書籍について記載してきた。
シャンプーの「洗いすぎ」が、頭皮や髪に様々な悪影響を与える可能性があること、そして、湯シャンがその解決策の一つになり得ることを、ご理解いただけたのではないだろうか。
もちろん、湯シャンが全ての人に合うわけではないだろう。しかし、もしあなたが、頭皮の乾燥やかゆみ、抜け毛、薄毛などに悩んでいるのであれば、一度湯シャンを試してみる価値はあるのではないか。
まずは1週間、そして1ヶ月…と、少しずつ湯シャンに慣れていき、あなた自身の頭皮と髪の変化を観察してほしい。
この記事をきっかけに、湯シャンを通してあなた本来の美しさを取り戻せる一助となれれば幸いである。