ホットクックを使ってみた感想

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ホットクックという調理家電がある。

ある人は「微妙」「もう捨てた」と評価し、またある人は「神家電」「手放せない」と真逆の評価をする。つまり人を選ぶ製品と言って差し支えないだろう。


わたくしのホットクック

なおわたくしは2年ほど使ってみて「もう手放せない」と評する一方で、確かにこれは合わない人もいるだろうなとも感じている。

なので誰にでもおススメするものでもないし、誰にでも合わないものでもない。製品の特性を理解しつつ、有用と思える人は購入するというのが肝要かなと。

このあたりも踏まえてわたくしの使用感を残していきたい。

ホットクックとは

概要

シャープから出ている電気調理製品であり、
取扱説明書によると「水なし自動調理鍋」と位置付けているようだ(知らなかった)。


わたくしのホットクック

フタを開けるとこんな具合に見た目は炊飯器に近い印象だが、割と場所をとるので注意。

その役割としては主に温め機能にあり、
食材を投入してメニューから調理方法を選択することで温めたりかき混ぜたりしてくれる。

使い方イメージ

その使い方としては概ね以下の二通りになる。
①定まったメニューから選択  ⇒「メニューを選ぶ」 / 「ダウンロードメニュー」
②調理方法と時間を自分で選択 ⇒「手動で作る」

①メニューから選択

「煮物」「茹でもの」といったカテゴリ選択や、
「肉」「魚」といった食材からからの選択から味噌汁等の調理名を選択する。

標準で搭載されているメニューのほか、wifi接続してほかのメニューをダウンロードすることもできる。

②手動で調理

個人的にはこちらの方が良く使う。

なんでもいいからとりあえず温めたり解凍したい際は「煮物を作る」で適当に数分を指定すればいい。

メリット

適当でイイ感じにしてくれる

もはやこれに尽きると言ってもいいかもしれない。


とにかく食材と調味料をぶち込んでボタンを押すだけでイイ感じに調理してくれる。
この「イイ感じ」の感覚こそが全てで、(わたくしのように)概ね70点くらいの味ならいいや的に人には満足な製品となるだろう。

一方でフライパンのように細かく火加減を調整したり焼き目をつけたりといった
こだわりを持つ人からしたら物足りなくなるかもしれない。

自分の時間が増える

食材を投入してボタンを押すことで、その名が示すようにほっといても調理を進めてくれる。
お掃除ロボのような機械に任せている間に別のことができるマルチタスク製品と思っておけばいいだろう。

必要な食材をホットクックにぶちこんでボタンを押すことで、あとは他のことをしてて良いのである。

調理完了時には音声アナウンスがあるし、仮にイヤホンをしていたとしてもスマホにも通知されるため隙が無い。

従来のようにコンロの前でフライパンを振り回したりかき回したり味付けしたりと
調理中はコンロ前に拘束されることはなくなるため自分の時間が増えるのがメリットだ。

ただし念のため誤解のないように記載すると、
「調理そのものに掛かる時間は増える」という点は意識しておかなければならない。

たとえば目玉焼きを作ろうとすると7,8分ほどかかるだろうか。
フライパンで焼いたり鍋で煮るよりかはだいぶ遅くなる。

とはいえ、
・ボタンを押してから買い物に行っている間に調理が終わった
・ボタンを押してから動画を見ていたら調理が終わった
のような使い方がメインになるためあまり気にならないが。

冷凍食材もそのまま放り込める

わたくしがホットクックを手放せない最大の理由がコレ。

投入した冷凍食材を解凍しきらないうちに調理を始めてしてしまったり凍ったまま出来上がるなんてことがなく、まず鍋の中を一定の温度まで温めてから「炒める」「混ぜる」等の調理を開始する仕様だ。

①鍋の中を温める(冷凍品はこの時点で解凍される)
②調理する(炒める・混ぜる・煮るなど)

例えば味噌汁を作る際にも
①鍋に水と味噌を入れる
冷凍キノコと冷凍油揚げと冷凍ネギと冷凍ほうれん草をぶちこむ
③メニュー「味噌汁」のボタンを押す
という流れであとは温め(解凍)~かき混ぜという工程を自動で行い「イイ感じ」に調理してくれる。

これは便利なのでは?

わたくしのようなズボラ人間は様々な食材を冷凍庫にぶち込んで長期保存しておき、作るときは凍ったままホットクックにぶち込んでボタンを押せば済むわけなんです。

特に誰かに食べてもらうわけでもないおひとり様においては出来るだけ調理時間は削りたいところであり、わたくしに至ってはこれのためだけに冷凍スペースの多い冷蔵庫を購入しなおしたくらいに重視している。

意外と色々できる

・魚が焼ける
魚が不足しがちな一人暮らしにはとても重宝する。

たとえば鮭やブリの切り身を冷凍庫にぶち込んでおき、
食べたいときには凍ったまま鍋に放り込んで温めればOKだ。
(なおわたくしはメニューから「アクアパッツァ」を選択している)

・低温調理が得意

これは使う人にとってはありがたい機能だろう。

63℃8時間などの低温調理が大変得意分野であり、夜にお肉を投入して設定しておけば朝にはしっとりイイ感じに仕上がっているといった具合である。

ほかにもお菓子が作れたりとアイデア次第で色々作れるようである。

モノを減らせる

わたくしはもう調理器具はこれしか使っていないため、様々なキッチン用品を捨てることができた。

当初は「今は使ってないけどいつか使うかも」の精神で取っておいたが、結局使う機会がとっても少ないのでバッサリと捨てた。モノを捨てた後のキッチンは冷蔵庫とホットクックと食洗器のみのシンプルな布陣であり大変快適なのでおススメ。

…と言いたいが、少々極端なのでだいたいの人には参考にならないと思われる。その点は容赦して頂きたい。

●電子レンジ
温めや解凍はホットクックで行うため、使う機会がめっきり減った。

コンビニ弁当などをそのまま温めたい場合は電子レンジは必要だろうが、わたくしはコンビニ弁当というか炭水化物は摂取しない生活なので電子レンジを置いておく理由がなくなったため捨てた。

●鍋とフライパン
煮たり炒めたりはホットクックでやるので使わなくなった。
特に鍋はホットクックでほぼ代替できるため不要。

「たまには調理したいだろうから」と当初思って残していいたものの、マジで使う機会が無かったので結局捨てた。

●ガスコンロ
調理器具すら捨てた以上、ガスコンロは存在する意味がない。

とはいえガスコンロそのものは捨てられないのでガスコンロカバーを購入してコンロを封印し、そのスペースは別の用途として利用することにした。
こうすることで本来コンロがあったスペースの上に現在は食洗器や計量器を置いたりと有効活用している。

なおガスコンロカバーというものが存在すること自体をわたくしは知らなかったので勉強になった。
こういうものがあったらいいなーと思って検索したら普通にあったのでなかなか驚きである。

…このようにホットクックを中心にして生活が一変してしまった。悔しい(ビクンビクン
ここまでいくのはさすがに稀有と思うので参考程度だが、つまり刺さる人にはとことん刺さると言いたい。

その他

●火の元を気にしなくて済む
これはガスコンロを使用している人向けになるが、
ホットクックをメイン調理器具として使えば外出時の「あれ、火つけたままじゃないよな・・?」という世界一無駄な心配から解放される。

自分はもう火の元を気にしなくていいんだという安心感は意外と大きい。

●洗い物が減る
シンプルに出来上がった調理は皿に盛りつけずにそのまま食べてしまえば洗い物も少なくて済む。
だれに気を遣うわけでもないおひとり様にとっては有効だろう。

デメリットと向き不向きの観点

作る量

ホットクックのデメリットの一つに、基本的に1つの料理しかできないことが挙げられる。
一応2段構えの同時2調理も可能だが、出来る内容は限られてくるので割愛する。

これに加えて調理時間そのものは長いことを踏まえると
多くの料理を作るには間違いなく不向きであると言える。

従って作る量の少ないおひとり様には向いているものの、
ファミリー層ともなるとこれメインにするのは難しく補助的な役割になるだろう。

色々と自動でやってくれるホットクックだが、その分味に細かい調整が効かないのは想像がつくと思う。

特に混ぜる・炒めるといったかき混ぜには「混ぜ技ユニット」というアタッチメントを取り付けることになるが、この混ぜ加減についてはこちらでコントロールできないため好みがわかれるところだろう。

出来ないこともある

煮たりまぜたりするのは得意なホットクックだが、できないこともある。
それが「揚げる」だ。揚げ物はコンロに頼ることなるだろう。

また「焼く」こともできるがそこまで得意ではない。
目玉焼きだったりステーキを作ったりはできるがどちらかというと温め機能の延長に近く、焦げ目をつけるといった加減は難しい。

●個人的な感触
煮る  〇得意
蒸す  〇得意
炒める △普通
焼く  △普通
揚げる ×できない

なお余談だがわたくしは肉や卵を焼くときは基本的に手動で「煮る(まぜない)」や「煮詰める」あたりで調理している。

割とデカい

容量ごとに直近2世代を抜粋。

容量人数目安製品名自動メニュー数手動メニュー数幅 / 奥行 / 高さ (mm)
2.4L2~6人分KN-HW24G13312345 / 305 / 256
  KN-HW24F13413395 / 305 / 249
1.6L2~4人分KN-HW16G12911330 / 282 / 240
  KN-HW16F13012364 / 283 / 232
1.0L1~2人分KN-HW10G7016220 / 305 / 240
  KN-HW10E6317220 / 305 / 240

●容量
容量には上表の通りに三種類が存在する。

ただしおひとり様であれファミリーであれ1.0Lモデルはおススメできないというのがわたくしの感想だ。

わたくしは購入時に1.6Lと1.0Lで迷って1.6Lを選択したわけだが、実際の使用感としては1.6Lこそが1~2人の適正サイズと感じる。
もし次買うとしても1.6Lを選ぶだろう。

1.0Lとした場合は容量もメニューも相当制限されるため、限定的な目的か補助的な役割といった少々特殊な運用になると思われる。

●製品
上表ではサイズごとに直近に世代の製品を記載している。

末尾のアルファベットが世代を表しているらしく、現時点ではGシリーズが最新となる。
これは前世代と比較してサイズ(幅)が小さくなっているようだ。

この大きさは割と大事で、写真で見るとそうでもないが実物が届くとまあまあのインパクトがあった(1.6L)。

わたくしは電子レンジを捨てるまでは冷蔵庫の上の電子レンジの上のホットクックという置き方で縦に積み重ねていたが、一般的にみても炊飯器、電子レンジ、コンロなどの調理器具や調理スペースがある上にこれがのっかってくるとスペースに苦労すると思われる。

まとめ

個人的には神家電と言っていいほどだが、
ここまで書いたメリデメからは以下のようになる。

●向いている人
・単身者
・味にそこまでこだわらない
・ズボラ
・ミニマリスト志向
●向いてない人
・ファミリー層など複数人での使用
・自分でこだわりたい人
・置き場がない人

概ね「ダラシナイ人」、裏を返せば「無駄を省きたい人」には有用と言えるだろう。

わたくしが挙げたメリットを踏まえて興味がある人は、
もしかするとわたくしのように食生活が一変するのかも…しれない。

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