グリシン
調味料としても優秀なんだこれが。
🔹 概要
グリシンは非必須アミノ酸。
血管拡張作用により体の表面から熱を放出し、深部体温(体の内部の温度)を下げる。
深部体温の低下は入眠を促進し、深い睡眠をもたらす。
🔹 睡眠への効果
項目 | 効果 |
---|---|
寝つき | ○ (深部体温を下げてスムーズに入眠) |
睡眠の質 | ◎ (ノンレム睡眠を増やし、深い眠りをサポート) |
寝覚め | △ (朝のだるさを軽減し、スッキリ起きやすくする) |
✅ 深部体温を下げて、寝つきを良くする(スムーズな入眠)
✅ ノンレム睡眠を増やし、深い眠りを促す
✅ 朝の倦怠感を軽減し、スッキリした目覚めをサポート
🔹 睡眠以外の効果
✅ コラーゲンの構成成分 → 肌・関節の健康をサポート
✅ 認知機能サポート → 記憶力・学習能力の向上
✅ 肝機能の保護 → アルコール代謝のサポート
✅ 血圧・血糖値の調整サポート
🔹 摂取方法
✅ 一日の摂取量目安
- 推奨量は3g〜5g/日(睡眠改善効果が研究で確認されている範囲)
- 10g程度まで摂取しても副作用のリスクは低い
✅ おすすめ摂取タイミング
- 寝る30分〜1時間前がベスト(深部体温を下げる効果を活かすため)
- 集中力UP目的なら朝に摂取するのもアリ
✅ 摂取方法(食材)
- ゼラチン・コラーゲンの多い食品に含まれる(鶏皮、豚足、牛すじ、煮こごり)
- 食事からの摂取は可能だが、必要量を摂るのは難しいためサプリが一般的
- パウダー状のグリシンは甘味があり、飲料に混ぜやすい
コメント
体の深部体温が下がると眠気がやってくるというのは有名だ。
入浴時にしっかりと湯舟に浸かって深部体温をあげておくと、その後反動的に深部体温が下がるタイミングで眠りにつきやすく、その後の睡眠も深くなるという話は聞いたことがあるだろう。
グリシンはこうした深部体温の低下についてサポートするため、本来の眠りのメカニズムを強化する成分と言える。
グリシンの摂取を食事だけで賄おうとすると少々大変だが、日ごろ摂取しているわたくし的にグリシンはパウダー状で摂取するのが大変おすすめと申し上げておこう。
というのも、グリシンはアミノ酸の一種であるがゆえにさわやかな天然の甘味をもっていて、血糖値をあげない甘味料としても機能してくれるため糖質制限やケトジェニックの観点からも大変有用なのだ。
つまり甘味料として美味しくいただけて、血糖値もあげにくく、そして睡眠を強化するという嬉しい効果が多数ある。パウダー状であれば1キロでも1000円ちょいなのでめちゃくちゃコスパが良い。
わたくしの例でいうと、日中はココア、睡眠前はゴールデンミルクへ甘味料としてグリシンパウダーを日常的に入ることで摂取している。
特にゴールデンミルクは高い健康効果のほか体を温める効果がある。ここにグリシンパウダーを加えることで上昇した深部体温の低下が強化され、入眠と質の向上に大きく貢献するというわけだ。
これはもう最強の入眠ドリンクといって差し支えないだろう。
睡眠効果の高い成分:ランクB

積極的に摂らなくてもいいけど、あれば安心。
GABA
意外と色々な食材に入ってる。
🔹 概要
GABAは神経を落ち着かせる抑制性の神経伝達物質で、リラックス効果をもたらし寝つきを改善する。
ただし、血液脳関門を通過しにくいため、サプリの効果には個人差がある。
🔹 睡眠への効果
項目 | 効果 |
---|---|
寝つき | ○ (リラックス作用で入眠を促進) |
睡眠の質 | ○ (ストレス軽減による間接的な向上) |
寝覚め | △ (直接的な影響は少ない) |
✅ 神経を鎮静化し、リラックスして寝つきやすくする
✅ ストレスや興奮を抑え、副交感神経を優位にする
✅ 睡眠の質への影響は間接的で、主にストレス軽減が関与
🔹 睡眠以外の効果
✅ ストレス軽減・リラックス効果(交感神経の抑制)
✅ 血圧の低下(リラックス作用による)
✅ 集中力・パフォーマンス向上(興奮を抑え、適度なリラックス状態を作る)
🔹 摂取方法
✅ 一日の摂取量目安
- 100mg〜300mg/日(一般的なサプリの推奨量)
- 500mg以上摂取しても効果が増すわけではない
✅ おすすめ摂取タイミング
- 寝る30分〜1時間前がベスト(リラックス作用を最大化)
- 日中に摂取するとストレス軽減やリラックス効果が得られる(仕事前などもアリ)
✅ 摂取方法(食材)
- 発酵食品(漬物、納豆、キムチ、ヨーグルト)に含まれる
- トマト・じゃがいも・玄米などにも含まれるが、量は少ない
- 食品からの摂取は可能だが、サプリの方が確実にGABAを補える
コメント
GABAは何かと日本でも聞くワードではあるため「何かしら体にええんやろな!」とぼんやり知ってる人も多いかもしれないが、交感神経を鎮めてリラックス作用をもたらしてくれるありがたい成分だ。
意外と色々な食材にも含まれているものの、わたくしとしては以下理由によりサプリでの摂取をお勧めする。
①食材に含まれるGABAはそこまで多くない
②即効性が高いため、出来れば寝る前に摂取したい
食材で済ませたいからと言って「寝る前にじゃがいもをガバ食いしてGABAを摂取するぜ!」というわけにはいかないだろう。そんなことをしたら胃の消化活動により寝つきも質も悪化してしまうし、何よりコスパが悪すぎる。
また、交感神経を鎮める成分であるため副交感神経がもともと優位な場合は効果が薄く、逆に交感神経が高い場合は特に効果が高いという性質を持つ。つまり、「なんとなく寝つきが悪い」よりも、「頭が冴えて寝れない」タイプには特におすすめできる。
このため、日常的な投入でも構わないがスポットでの投入運用というのもおすすめだ。
・遅くまでゲームをしてしまった
・人と喧嘩してしまった
・仕事のことが頭から離れない
このように交感神経が高ぶってしまっているときに、GABAと後述のテアニンを投入するのも賢い運用かもしれない。これらは交感神経を鎮め、リラックスを与えて副交感神経を優位にして眠りに導いてくれるだろう。
テアニン
交感神経を抑えてリラックス状態(α波)を増やし、寝つきを良くするアミノ酸
🔹 概要
テアニンはお茶(特に緑茶)に含まれるアミノ酸で、リラックス作用を持ちストレス軽減や睡眠の質向上に役立つ。
カフェインの興奮作用を抑える働きがあり、副交感神経を優位にすることでリラックス効果をもたらす。
🔹 睡眠への効果
項目 | 効果 |
---|---|
寝つき | ○ (リラックス作用で自然な眠気を促進) |
睡眠の質 | ○ (ノンレム睡眠を増やし、深い睡眠をサポート) |
寝覚め | △ |
✅ GABAやセロトニンを増やし、リラックス状態を作る
✅ ノンレム睡眠を増やし、睡眠の質を向上
✅ 朝の目覚めが穏やかになり、ストレスなく起きやすくなる
🔹 睡眠以外の効果
✅ ストレス軽減(副交感神経を優位にする)
✅ 集中力・認知機能向上(リラックスしながら覚醒度を保つ)
✅ カフェインの興奮作用を抑える(コーヒーやエナジードリンクと組み合わせると効果的)
🔹 摂取方法
✅ 一日の摂取量目安
- 100mg〜400mg/日(睡眠目的なら200mg以上が推奨)
- 400mg以上摂っても効果が頭打ちになるため、適量が重要
✅ おすすめ摂取タイミング
- 寝る30分〜1時間前がベスト(リラックス&睡眠の質向上)
- 日中に摂取すると、ストレス軽減&集中力UP(カフェインと併用すると相性◎)
✅ 摂取方法(食材)
- サプリで摂取すれば、カフェインなしでテアニンの効果を得られる
- 緑茶・玉露・ほうじ茶・ウーロン茶などに含まれる(ただしカフェインも含まれるため注意)
コメント
よく言われるのが「お茶を飲んだ時にホッとする成分」であり、つまりはリラックス効果を高めてくれる。
効果も即効性が高く、アプローチは違えど同じくリラックス効果を高めてくれるGABAとは若干似通っている部分もある。どちらかの摂取でもよいかもしれないが、セットで摂取するとより効果を高められるだろう。
テアニンもリラックス作用を持つが、テアニンは「ストレスを和らげて落ち着く」イメージに対し、GABAは「副交感神経を直接ONにして、眠りに入る」作用が強い。このため、「寝る前に頭をクールダウンしたいならGABA」「ストレスを感じてるならテアニン」と使い分けるのもよいだろう。
しかしテアニンの摂取方法は少し気を付けよう。
テアニンが豊富に含まれるお茶類には当然カフェインも多量に含まれるため、お茶を飲むとカフェインの覚醒作用vsテアニンのリラックス作用が壮絶なバトルを繰り広げることになる。
テアニンはある程度カフェインの覚醒作用を抑えるらしいが、とはいえ結果的にカフェインの覚醒作用が勝る傾向にあるため「よーしテアニンを摂取するぞー!」といって寝る前にお茶をガブ飲みするとギンギンに目が覚めた残念な夜を過ごすことになりかねない。
となると、やはりテアニンもサプリから摂取することが賢明だろう。こうするとカフェインは摂取せずにテアニンのリラックス作用のみを享受することが可能だ。
そしてGABAの項目でも触れたが、日常的な摂取でもよいが特にストレスを感じている夜にスポットで投入する運用も効果的だろう。
最高の睡眠を迎えるためのサプリルーティン
さて、ここまで睡眠に効果的な成分を書き連ねてきたわけだが、これをどのようにして運用していくべきだろうか。
わたくしが実践している例を以下に記載する。
朝
●サプリ :トリプトファン
●サプリ :ビタミンB
朝にトリプトファン+ビタミンBによりセロトニンとメラトニンの合成材料を摂取している。特にわたくしは基本的に朝食を摂取していないため、このようにしないとセロトニンやメラトニンが不足してしまう。
寝る前
●ゴールデンミルク :グリシン(ゴールデンミルクに甘味料として)
●サプリ① :メラトニン + GABA + マグネシウム
●サプリ② :アシュワガンダ
●サプリ③ :クロセチン
●サプリ④ :(必要に応じて)テアニン
✅ゴールデンミルクは高い健康効果をもたらすほか、ターメリックやジンジャーが体の深部体温を上げる効果をもつ。そこにグリシンパウダーを加えることで、上がった深部体温を時間をおいてから下げる役割を果たすとともに甘味料としても機能するため合理的なナイトドリンクだ。
✅またメラトニン+GABA+マグネシウムの複合サプリを投入するのみならず、アシュワガンダを日常的に飲むことで心身の健康やストレス抵抗値を高めることで睡眠の阻害要素を長期的に排除する。
✅さらにはクロセチンを投入し、睡眠の質や寝覚めをよくするだけでなく日々の眼精疲労を軽減する役割も兼ねている。なおわたくしが飲んでいるクロセチンサプリはルテインも含んでいるため目の保護としては堅牢なものになっている。
✅その上で、日によって交感神経が高いと感じた場合はテアニンを追加投入することでリラックス効果を付与する対応にも備えている。
いや多いな!!
ここまでやるかどうかはさておき、何かの参考になれば幸いである。